キャンプビギナーの方におススメの道具一覧

キャンプビギナーの方におススメの道具一覧

僕がキャンプビギナーの方におススメする、「とりあえずコレ買っとけば間違いない」という道具を並べました。実際にアウトドアの講義で使用したり、実際にキャンプに行く際に使用している。入門者におススメな道具です。

キャンプ歴35年
アウトドアプロデューサー 松山拓也


【テント】

■コールマン ツーリングテント

このテント、僕も持っています。

ソロキャンプやちょいと仲間でキャンプする時に非常に使えるテントです。(登山用じゃないのでザックに入れて山登りには重すぎるけど、それはまだ早い、って人多いと思います)。

ならここの里や炭焼でみんなでキャンプ!とか、週末にキャンプ行って私のテントある!ここで寝る!とかそーゆー時にバッチリです。

これはノキが広いので、雨の日にも靴も濡れなくて、めちゃくちゃ快適です。1人用です。2人で寝れなくは無いけど、2人じゃ狭いです。1人だと広々と快適につかえます。

名作と言えるエントリーモデルが、Amazonで破格に安くセールされてるのでシェアします。13000円以下で買えるなら買いだと僕は思います。ガチで良いテントで、10年は使えます。

コールマン(Coleman) テント ツーリングドーム ST 1~2人用

ちなみにコールマンのツーリングドームには「ST」と「LX」と2種類あって、コンパクトな1人用がST、3人用がLXで、LXはハンパにデカい割に天井が低いので使いにくくて、LX買うなら別のテントの方がいいです。

 

■モンベル クロノスドーム 1型 2型

グループでキャンプに行って、寝るのはひとりひとりで別々のテント、そういう時に使うとしたら、僕ならこのテントにします、1型2型は一人用二人用という意味、一人で寝るなら1型でもいいかなと思いますが、若干狭いので、一人で寝る時に2型という選択も十分ありです。実際に2型に二人で寝ると結構狭いです。登山用の山岳テントは、一人の設定の横幅がギリギリなので「二人で二人用のテントで寝てもけっこう狭い」というケースが良くあります。どれくらい狭いか?というと、付き合って数か月の恋人同士ならいいけど、10年連れ添った夫婦だと…うーーん…ってくらいの狭さです。男同士で二人で寝るのはなぁ…って感じです。

実際に僕は1型も2型も持っていますが、寝るのはいつも一人です。ではなぜ2種類あるかと言うと、

1型の方が軽くて床面積も少ないので、荷物は車の中に置けたり、タープの下に置いたり、ただ寝るだけならコンパクトで撤収も楽な1型。

少し広くて余裕のある2型は、2泊してゆっくりしたい時や、荷物を全部入れた上で寝る時、など、すこし広く使ってくつろぎたい時に2型。でも1型と比べると少し重いし、張るのも、撤収するのも、雨の日に使って後で干すのも手間がかかるなぁと言う感じです。ちなみにこのテントでも他人と二人で寝るのは狭いです。2人で使うなら僕はこのテントを選びません。

こんな感じで使い分けています。

 

モンベル クロノスドーム1型

https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1122717

 

モンベル クロノスドーム2型

https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1122718

 

■コールマン タフドームシリーズ

じゃあ、数名で寝る時に、どれを使うか?というと、コールマンのタフドームシリーズがビギナーには最高だと僕は思っています。理由は何個かあって、張りやすい、雨風に強い、撤収が楽、中が快適で熟睡できる。といいところだらけです。コールマンの「タフシリーズ」は何個もあるのですが、例えばタフドーム240とは、室内の床面積が240cm×240cmですよ、タフドーム300とは、室内の床面積が300cm×300cmですよという意味です。

ちなみにコールマンにはタフドームの他にBCクロスドームなどもありますが、支えるポールと素材が違います、タフドームの方がしっかりしています。

ちなみに、コールマンのテントを選んでいる人が、「壁が白いテントは値段が高いけど涼しいの?」とか「店員さんが壁が白いテントは日差しを遮るから涼しくていいって言ってるんだけど」とたまに相談してくるのですが、僕の答えは「そんな変わらないよ…」「夏の昼間のテントの中なんていられたもんじゃない…」です。

 

では質問です、真夏の昼間

A 壁の白い家で、炎天下の日中、カーテン閉めて 網戸だけで耐える

B 壁の茶色い家で、カーテン越しの光を浴びながら、一時間網戸だけで耐える

正解は、どっちもクソ暑いです。

 

そもそも、夏の昼間に、テントの中になんて居れたもんじゃないです。陽が落ちた夜は日光の遮りが無いから、どっちも同じです。

暑い昼間はテントから出て(そもそも朝も陽が射すと暑くて寝てられない)、

僕なら、差額が数万円するのなら、その差額でエアコンの効くホテルに泊まります。

その差額で、風通しのいいタープでも買うのがおススメだと僕は思います。

 

 

■スノーピーク アメニティドーム S

二人用でビギナーさんが買う時におススメのはコレです。永遠の定番品。名作テントです。アメニティドーム、通称「アメド」にはSMLがあって、Sは大人二人と子供一人くらいはOKかな?家族でギリですね。でも三人なら僕ならMにします。この特徴は、上に紹介したツーリングテント同様、全室(靴を脱いだり、モノを置いておけるスペース)があって、非常に快適なこと。居住性がいいこと。通気性がいいから涼しいこと。サイドのドアがあるから雨の日の出入りも楽なこと。あと、流線型の形状から、雨風にとっても強い頼れるテントであること。などさまざまです。僕は非常にしばしばアメドのSを使います。

友人と二人で寝る、という時には、僕はこれを使います。一人で三泊のキャンプ、と言う時もいいかな、広々使えるし、雨の日も安心だし。

逆にアメドのMは、夫婦二人と子ども二人でもOK、ゆっくり眠れるし、タープがまだ揃えていない、タープの張り方が分からないという人も、これさえ建てちゃえば、広い全室がタープ替わりに使えるので、アメドのM一つで、「寝る&食べる&過ごす」ができちゃう優れものです。アメドのLもあるけど、コダクサンの家族以外は使わないかな…という感じで僕は使ってません。大きすぎるし広すぎる。大きいのが良ければ他に良いのもあります。

これくらい名作なアメドですが、難点は「形状が左右非対称なので、慣れるまでテントを張るのに時間がかかる(もしくは張れない)」という弱点があります。初めてキャンプで、あたふたしたくなければ、自宅で一度練習しながら張ってみるといいでしょう。コツは同じ色のスリーブ(ポールを通す穴)に同じ色のポールを入れること。フライシートをかけてから使うポールが最後に一本あるヨ♪です。

 

 

 


■調理器具

■イワタニ カセットコンロ タフまるJr.

ホントのビギナーで、キャンプ始めたいという方におススメするとしたらコレ。

メーカーはスキヤキやおでんをお茶の間で作る際に使用するカセットコンロの歴史ある信頼のメーカー「イワタニ」。イワタニが作ったキャンプ用のカセットコンロシリーズが「タフまる」シリーズです。ふつうの「タフまる」っていう一回り大きなものもあるけど僕はコレ。理由は、さほど大きくないキャンプのテーブルの上で場所を取らないから。

このコンロをおススメするのはたくさん理由があるけど、一番の利点は「これなら誰でも使える」という点です。キャンプ用のバーナーは火力が高いとかカッコいいとかいろいろ買いたくなる理由があって、僕も10個20個持っているけど(もう数えてない)、専門的なバーナーは、火をつけるのにコツや危険が有ったりして、知っている人でないと扱えないものが多いのです。でも、このイワタニのカセットコンロ使えない人はなかなかいない。大丈夫です。

これを一台、テーブルにおいておけば、「お湯を沸かしたいけど、○○さんがいないから沸かせなかった」とか、火の消し方が分からなくて呼んでいたら焦げた、とかそーゆーことが無いのです。あなたが朝寝坊しても、早起きした人がカチッっと火を付けて、勝手にコーヒーを沸かしているでしょう。また、このイワタニさんの製品は専用のアタッシュケースみたいなケースが付属しているので、これが持ち運びとキャンプ行く時の車のトランクに入れて運ぶ際にも超優秀。ご存じのように、ガスはイワタニのカセットガスなので、日本全国津々浦々のコンビニやホームセンターで売っているのでガス買い忘れの心配も無し。持っていて損は無い優秀な優れものです。

 

 

 

 


■バーナー

■PRIMUS(プリムス) 2243バーナー

アウトドア用のガス缶でバーナー一つ選べ!と言われたら僕ならこれにします。プリムスの2243(ニーニーヨンサン)バーナー。通称「プリムスのニーニーヨンサン」(まんまだけど)です。

名作中の名作、使い勝手よし、安定感よし、とろ火よし、僕のキャンプ用のバックや登山のザックには10回行ったら7回はこのバーナーが入っています。

なんと言っても「4つのゴトクの安定感」が最高に頼りになる。雨のそぼ降る寒い野外で、温かなラーメンをもうすぐ食べれる!と言う時に落とす経験をしたくないよね?僕もしたくない、でもするんだよ、何回もやってると。そんな時に、人は思うのです「ああ、4つのゴトクのあるバーナーにしとけば良かった…」と、こぼれたラーメンを見つめ、魂に刻み込む経験を何度もした僕は、この2243を使うのです。ちなみにこのバーナーメチャ風に強い。それはゴトクがバッテン×の形をしていて、風の吹く側の火は消えるけど、全部消えちゃわなくて、風が止んだら×の消えた側がまた燃えるという、なんともココロニクイすごい技術が隠されています。

このプリムスには、もうひとつ「ウルトラバーナー」という、すごい名前のコンパクトになるバーナーもあるけど、僕は(使っていたけど)今は使いません。理由はふたつ、コンパクトになる分、毎回ゴトクをぐるりと回転させて組み立てねばならない。その時に、ちゃんとカチリと回転させないと上においた鍋が不安定になり鍋落とす(ちょいちょい落とす)、毎回毎回、回転させる部分が、吹きこぼれ等がかかる火口付近で、ヘビーに使ってたら細っこい回転軸の「金属部分が折れた」からです。まぁ、僕の注意力が足りないって言えばそうなんですけどね。でもさ、10回20回、100回使えば、あわててやったり、話しながらセッティングしたり、吹きこぼす時もあるよね。でも、2243バーナーなら、そんなことは一切なし!いつでも安定、抜群の信頼感で僕に温かな調理とコーヒーを作ってくれるのです。ちなみに下についてる自動着火装置は僕は最初から取り外して使い、ライターで火を付けます

 

 

 

 

■スノーピーク ギガパワーストーブ 地

キャンプ用ガス缶使うバーナーもう一つ選べ!と怖いお兄さんに脅されたなら、僕ならこれを選びます。これもスノピの良い時期の名作。ギガパワーストーブ地です。この頃のスノピは「地」とか「天」とか黒澤映画みたいな製品名を付けてたのですが、その名残ですね。いまもアパレルはとんでもない所に向かって一直線ですが…

ともあれ、このストーブは素晴らしい。メイドイン日本のものつくりここにアリ!って感じです。収納すれば胸ポケットに入るほど小さくなるし、組み立てたら4本ゴトクで安定感!さらに火を付けてもばっちりの火力でカップラーメン食べる程度のお湯なんてスイスイ沸いちゃいます。ちなみにこれも、「ギガパワーストーブ 地」と「ギガパワーストーブ 地オート」と二種類ありますが、違いは「自動着火装置が付いているか?いないか?」迷わずついていない方を選びましょう。理由は「絶対絶対絶対そのうち火が付かなくなる→ライター忘れた→困った」となるからです、説明書にもキチンと「着火装置が付かなくなる場合があるから必ずライターかマッチを持って野外に行ってね、付かなくても責任取れませんよ」と、書かれています。どうせライター持って行かなきゃいけなくなるなら「カチカチカチッ、あれぇ、つかないなぁ、おかしいなぁカチカチッ、くそーカチカチ」とカッコ悪く何回もやる前にスチャッとビックのライターかなにか出してスマートに着火しましょう。荷物が多くなりがちなビギナーキャンパーにこのコンパクトなバーナーは素晴らしい味方です。弱点は「小さすぎて荷物の中で迷子になって見つけられなくなる」ことぐらいです。必死に探しましょう。

 

 

 


■キャンプ道具に悩む前に

■キャンプ大事典

僕の書いた本です、ガチに実際に使用している道具を使って、「何が必要で」「何に気を付ければいいか」を写真とイラストで図解したキャンプの教科書です。安全にキャンプをする為に気を付けなければならないこと、椅子の選び方や座り心地、ランタンの種類やバーナーやランタンのキャンプ用ガス缶、イワタニ缶、ホワイトガソリン、灯油など燃料別の使い分けなどから、アウトドア料理の基本、おススメのキャンプ場まで。キャンプを始めたい方が知るべきことが詰まっています。