2021年12月3日
【ならここの里】
【原泉地区のワークショップ】
【キャンプ場の料金改定のこと】
【ルールと料金を変えるには条例を変える必要があった】
【昔身につけた事は忘れた頃に役に立つ】
【みんなの役に立って、笑顔を作れますように】
昨夜はならここの里のプロデューサーとして、原泉地区のワークショップに参加しました。
地域の方と市と何十年もチカラを合わせて運営してきたならここの里キャンプ場。
僕がプロデューサーとして協力させて頂いて4年になります。
キャンプ場としてのテーマを定め、イメージを作り、ネット予約に対応したり、キャンプサイトを現代的なキャンプに対応するべく改造したりしてきました。予約しやすくなったという声も聞けて嬉しいです…。そしてついに来年4月にはルール変更と料金改定することができます。
ならここの里のテーマ
今までは、平日の料金とGWが同じ値段…?!1人きりで来たのに約4人分?!このコテージでマジでこんな高い料金取るの!?…とか僕的には様々な「?」があったのですが、市の条例で決まっていてプロデューサーといえど、すぐには変えれなかったのです。
市の方とならここの里と根気強く対応してくれる事約2年!ついに条例改正することができました。パチパチー♪
4月から新しい料金とルールで稼働する事になります。
・キャンプ場の利用者
・利用促進、経営
・持続可能な運営
・現代に求められるキャンプのニーズに対応する
・キャンプブーム後にもしっかり残れるキャンプ場
を念頭に作った料金表と運営ルールです。わかりやすくてシンプル。キャンプを始めて数年のビギナーキャンパーさんや、何十年もキャンプしているベテランキャンパーさんの事も考えて作ったルールと新料金です。
ならここの里 秋のバンガロー
でも、ならここの里は年間10万人が利用する施設です。
利用料金を数百円変えるだけで年間の売上や運営費が大きく変わってしまいます。しかも今回の料金料金改定で項目によっては「数千円」の値下げも視野に入れて改正するつもりでした。
それくらい、この時期にココでこんな料金は無いんじゃない?と思う項目もあったり、逆にこんな負荷かかるのにこんな料金でいいの?と思うところがあったのです。
例えばゴミ処理、写真のようにキャンプ場では先週末に500名以上のキャンパーが宿泊してとんでもない量のゴミが出ます。それらを全て引き受けて処分しています。キャンプすると分かるのですが、ゴミを引き受けてくれないキャンプ場はけっこう困ってしまいますし、心ないキャンパーは帰り道の山や野にゴミを捨てて行ってしまう不心得物も出る始末です。
トイレもその一つ、登山の山小屋やキャンプ場、屋久島や富士山など、自然が豊かで人が多く集まる場所の施設では、想像以上に大きなトイレの処理施設が必要です。ならここの里キャンプ場でも一晩で500名〜800名近くを宿泊させるには、それにふさわしい処理能力を持つトイレの浄化槽を使わなければなりません。昔みたいにタレ流しってわけにはいかないのです。
今までの料金だと、利用者が増えてゴミとトイレは比例して倍増するのに、環境を維持する為の費用は微増という状況でした。自然が好きでやって来る人が自然を壊しては何もかも台無しですもんね。
新しい料金が出来たと喜ぶのはいいけれど、新料金で運営したら来季は大赤字!となったら元も子もありません。
なので、年間の利用者数の実績を元に、新料金でのシュミレーションを実は延々とやって来ました。そもそも僕は株式会社マツヤマデザインを創業する前は株式会社イシイプランニング マーケティング事業部長。売上シュミレーションは当時散々やりました。若い頃の苦労はやっておいて損は無いってホントですね。
デザインとマーケティングが得意なアウトドアプロデューサーとしてお仕事させて頂く時にすごく役立ちます。
素敵なキャンプをしたいと願うキャンパーと、心優しい地域住民の方々、誠実で努力家の行政で働く方達のおかげで出来上がった、ならここの里キャンプ場の新しいルールと料金がこの地域の発展に役に立つことが出来たら嬉しいなぁと思うのでした。
ワークショップは来年もあるらしいので楽しみです。
余談だけど最初に話してくれた赤堀さんの話がめちゃ分かりやすくて感心したのでした。