2018.03.17-18 ならここ明ヶ島トレイル【カナスギ】

今年の1月にマツヤマデザインに入社して一月程たった頃、「いいアイデアを思いつきました」と松山さんが楽しそうに話し始めたのが、この“ならここ明ヶ島トレイル”の計画でした。よくわからないまま参加を決めた、この前人未到のトレイルを、私の目線でレポートさせていただきます。

■ニンジン=ご褒美は大事
今回思ったことは、目の前にニンジン=ご褒美があれば結構頑張れる、ということです。

ご褒美とは何か、私の場合は歩いた先に見える自然の風景や、頑張った後のご飯&温泉などです。今回出会ったご褒美体験をいくつかご紹介します。

1日目の登山道にて、たくさんの大きなカエルやその卵に出会いました。暦では3月6日頃を啓蟄といい、冬眠していた虫たちが穴から出てくる時期、なのだそうですが、虫も出ればカエルも出てくる、ということなのでしょう。

イチャつくカエル達…春ですね。

そして「虫が出れば魚もでてくる!」と釣り好きな皆さんは川を見るたびに魚がいないかウキウキしながら覗き込んでいました。

釣りが身近でない私はそのウキウキを共有することができませんでしたが、自然に身近に触れ合っている人たちはこんな些細なことでも季節の到来を感じたり、楽しい気持ちになったりするのだなぁ、と少し羨ましく感じました。

他に春を感じるといえば、やはり桜。今回のトレイルでは本当にたくさんのお花を楽しみました。道中突然現れる美しい桜はため息ものです。

ずーっと続くアスファルト道はとても足が疲れますが、お花を見ている間はそんな疲れは吹っ飛んで、花に見とれて写真撮影。

なぜか懐かしく感じる里山の風景と美しいお花たちを愛でながら、ほっこりお茶タイムなんかできたら素敵だろうなぁ。今はまだ休憩スポットがなくて、道路脇の草っ原で休憩するしかありませんでしたが、未来への夢は膨らみました。

そして運動後のご褒美といえばやっぱりご飯。アウトドアで食べるご飯は最高です。1日目のお昼ご飯はならここの里のレストランで食べました。ここまで来るのに相当歩いて疲れ切った我々はまさに飢えたハイエナのように昼ごはんをむさぼりました。私はかつ丼とおそばを。

頑張った後のご飯はなんて美味しいのでしょうか。私たちの頑張りと疲労は何にも代えがたい付加価値となって、この(もちろん普通に食べても美味しい)かつ丼をより特別なものにしてくれました。フレンドリーな食堂のおばさまに、ツクシの佃煮(初めて食べました!)や肉厚シイタケまで頂いてしまいました。両方とても美味しかったです。ごちそうさまです。食後に入った温泉も最高でした。

■ 初キャンプをやってみての発見

大人になってからの本格キャンプはこれが初めてでしたが、一番驚いたのは晩ごはんの時です。

各自自分のご飯は自分で作る、というスタイルは新鮮でした。女性のお二人サトリカさんと大庭さんなんかはそれぞれこだわりの料理を作り、サトリカさんにいたっては素敵な料理をみんなに配ってくれましたし、身一つ自転車一つで参加していた羽深さんは荷物を最小限におさえようというコンセプトのようでしたし、作る料理も全然違って、今回の旅の中で一番個性が出ていた時間だったように思います。
一人1バーナー、私も憧れます。

キャンプの夜はとても自由な時間でした。一つ屋根の下に集まって、各々好きなだけ食べて、好きなだけ話して、好きなときに寝る。気が付くとキャンプ場を運営している山田の皆さんも集まってきて一緒にお酒を飲んだり話したり。一晩キャンプをすれば、誰とでも打ち解けられるんじゃないか、と思えるほどにくつろいだ夜でした。

他には、キャンプ慣れした方々といるだけで、色々学ぶことや発見がありました。具体的な例をいくつかあげると、家族でもキャンプをするというサトリカさんは調理の際、牛乳パックをまな板替わりにしていました。持ってくる時もかさばらないし、使い終わったら捨てればいい…とてもキャンプ向きだと思いましたし、他にはサンダルを持ってくると、トイレに行ったり、ちょっとテントから出たい時はすごく便利だとわかりました。学生時代にワンダーフォーゲル部だったという山のプロ北澤さんが、ザックの脇の紐の部分にタオルをかけて、歩きながら干しているのを見て、なるほど、温泉に入った後のタオルとか、夜露で濡れたタオルのやり場に困っていたけど、こうすればいいのか、と思ったり。先輩方の行動を観察しているだけで、とても勉強になりました。

自分も実際に体験して、キャンプでは何が起きるのか、何が不便かを実感してみないと気づかない発見ばかりです。「ネットなどで調べて知った気になっている人と、実際に体験してみた人は全然違う」という話を松山さんからよく聞きますが、まさにこういう事だよなぁ、と実感しました。

■ はじめてのトレイルルートを歩くという事

子どもの頃の家までの帰り道、いつもと違うルートで帰ってみるワクワク感。今回のトレイルはその感覚に似ていました。
なんでもない普通の道なんだけれど、私にとっては秘密の帰り道。途中に秘密基地を発見したり、カワイイ犬を見つけたり、その道から見る景色は普段とちょっと違って見えたり。
このトレイルも同じで、苦労したからこそ特に美味しいご飯だったり、歩かなければ見つけられない景色だったり、普通の道をつないでできる、秘密のトレイルルート。
今はまだ秘密ですが、もっと素敵なものに育てていって、いつか友だちを誘ったり、多くの人が楽しめるような道になったらいいなぁ。その時は「最初はここには何にも無くてさ…」なんてほっこりお茶でも飲みながら語っていることでしょう。その日が来るのが楽しみです。

そして、今回トレイルに誘ってくれた松山さん、一緒に旅してくれた皆さん、ならここの里の方も、明ヶ島キャンプ場を守る山田の皆様も、楽しいひと時をありがとうございました。

 

 

【炭焼の杜 明ヶ島キャンプ場】2年目の利用者数

2018年12月21日
【嬉しい報告】

僕のプロデュースさせて頂いている、静岡県掛川市「炭焼の杜 明ヶ島キャンプ場」の今期の利用者数の報告を受けました。
昨年度利用者1620名から105%にアップして1696名!オープン景気、お試しのぞき見の利用の多かった昨年度より二年目が増えるという素敵な結果です。

嬉しかったのは、利用「組数」が、昨年度551組からなんと600組。と大幅にUPしていること。
大人数のワイガヤキャンプでなく、ソロも含めて少ない人数でのスマートなキャンプという当初目指している方向に動いて来た実感を感じています(運営的にも少人数の方が利益や混雑などを考えても望ましいと考えています)。

今年オープンした「キャッチ&リリース専用管理釣り場」 は、まだまだ認知度が少なく苦戦していますが、魚も保護の成果が確実に出て、大きな尺を超えるアマゴが着実に育っています。コツコツコツコツ。
来年度に向けての取組みも着実に進んでいます。

2019年より炭焼の杜明ヶ島キャンプ場が新しく取り組むことのご紹介。

1. 焚き火をこころゆくまで楽しむ為のサイト「焚き火専用プライペートサイト THE FIRE PLACE(ジ ・ファイアプレイス)」《リスペクト ジ・アルフィー》をオープン。

焚き火と共に夜を過ごし、焚き火で夜明けのコーヒーを楽しむ。アメリカから直輸入世界遺産イエローストーン国立公園スタイルのファイアサークルを設置。隣のテントに気を使う事なく、早朝から深夜まで好きなだけ焚き火が可能。プロデューサーから全国2万人の「焚き火ファン」へ送る。燃やし放題!日本初24時間焚き火が可能な焚き火専用サイト。

焚火の灯りと想いは届く
さえぎる夜を乗り越えて
きっと届く
例え500マイル離れても

2. 「デジタルデトックス」できるキャンプ場。
3. 「報徳(ほうとく)」をリスペクトします。
4. 「妖怪」がキャンプ場に出現します。
5. 「アマゴ保護募金」のスタート

などなど5つのことをぐいぐいと進めていくつもりです。

言葉で書くと、ナンダコレ!?松山アタマおかしくなったの?というトンデモなこともありますが、なんのなんの。僕の中では既にプランは完成していますくるくる。
3の妖怪なんて早くみんなに見せたくてウズウズしています。

公式ホームページで近日中に公開できるはずですので、ぜひ見てくださいね。(写真は来春オープンする「焚き火専用プライペートサイト THE FIRE PLACE(ジ ・ファイアプレイス)」《リスペクトジ・アルフィー》です。広くてカッコいいサイトですよー)

炭焼の杜キャンプ場公式ホームページ
http://www.bt-r.jp/smc/

2018.07.09-12 マツヤマ・デザイン 東北 研修【キタザワのレポート】


研修とは…人生における気づきや学び、
仕事に応用できる気づきや学びを得る事

こんにちは マツヤマ・デザインのキタザワ(左のオレンジ)です。
今年はマツヤマ・デザインの夏の研修に参加させていただきました。

初めての福島と山形。ひと夏の冒険。
日本国内、行ったことのない場所のほうが圧倒的に多い私にはとても新鮮なものでした。

力強い夏の青空と新緑、広がる平野と奥に見える山の連なり。知らない土地に行くこと。足を運ぶことで、何かを得ようという心が、より大きく広がる気がしました。

「遠くに行くと、日本が小さくなっていくよね」ゼキさんの言葉です。

そうだと思いました。私の出身は静岡県ですが、関東で暮らしていた時の気持ちに近いような感覚。

「どうせ静岡県の田舎に住んでいるからできない。」という考えが「行きたいところには行こうと思えばいけるんだ」に変わる感じ。

往復で1411.9km走りました。自分達の運転する車で遠くまで行くという経験はより自分を身軽にしてくれたような気がします。

浜松に来て、数年ぶりに「運転する生活」をしている私ですが、今回の研修では「高速道路をデリカで運転」という足が震えるミッションもありました。周りに合わせるという柔軟な対応や考え方に繋がる「勉強」になりました。

夏の遊べる回数は、どんどん少なくなっていく、体も動かなくなっていく。

やりたいことに積極的になれていないことは日々感じる中、
研修に行くということで「実行すること」へのヒントが見えた気がします。

可愛い名前からは想像がつかない、黄金のトラのような ブラックバス界の猛者、スモールマウスバスを狙いに来た桧原湖では太陽の光が天の川のごとく煌いておりました。

初めてのルアー釣り、エサ釣りの経験。釣りの間、ルアー釣りが趣味だと言っていた同級生のことが頭に浮かびました。

学生時代の私は、釣りというものが、こんなにも心臓が波打つもので、
泉の奥底から湧き出る水のようにエネルギーがあふれるようなものだとは知らなかったのです。

「命がけ」を意識すると自分の野性的な部分が見えてくるような気がします。

『「絶対釣るという気持ち」を持つことが大事だ。素敵なことだし人生も変わる。』と研修前にマツヤマさんが言っていました。

一瞬の何かに全力を注ぐことで萎びていた退屈な日々も太陽を浴びる花のように、人知れず咲き誇るのかもしれません。

釣りは「魚に合わせる」ものです。この魚はこのエサが好きかな、と考えたり、噛みついたタイミングに合わせてひっぱるということ。

仕事でも同じで、相手がどう思うか常に考えないといけませんし、タイミングも相手に合わせないと、自分一人ではできません。また、誰も正解を教えてくれる訳ではありません。見つけ出さないといけない。

思い通りにならない分、うまくいった時の素敵さが、洞窟の奥に眠る宝を発見できた時のように大きいのかもしれません。

自分一人だったらやらなかったこと。
「個人商店に入る事」

地元の方との会話でよりその街の空気を知ることができる気がします。

安くておいしい、地元民向けのいいお店の見つけ方についても教えていただきました。ただ見るのではなく観察すること、「観る」こと、考える事で、内面が見えるということ。

本質を捉えた仕事をすることに繋がる考え方だと思います。

3泊4日、テントで過ごすのかと思いきや、途中でペンションのようなホテルに変更!というサプライズ

余裕だと思っていた3泊4日ですが、なかなか釣れない1日1日に疲労していき、どんどん周りを見る余裕がなくなってしまいました。いつ何時も周りを見ていたマツヤマさん。さすがです。

今後の課題として、観察すること、観ていくこと、吸収すること。器を広げていくこと。があがりました。

観ることと言われた際、写真のことがぱっと頭に浮かびました。同じ場所で撮った人と自分の写真が全然違うのは、観ている場所の違いだと思います。

より良いものを誰かに伝えられるように、観ることができるようになりたいと感じました。

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できごとを写真で紹介します。


おいしいももを買ってもらいました。試食もできました。


もも販売所の隣でいきいきと水浴びしているトマト


景観を考慮した建物が並びます。


桧原湖すぐのキャンプ場。足湯もあります。


標高を考えると涼しいのでは?という気持ちで向かった桧原湖でしたが、夏の暑さがじわっと感じられました


光の中に虫が舞う…釣り師にはうれしい光景です


トンボだらけでした。気が付くと頭や釣竿の先にトンボが止まっています。ペットのようにかわいいです。


地元のいいお店探し。路地裏まで歩いてお店を探します。


釣りの朝は早いです。


山形 置賜白川でフライチャレンジ
「テクニッキ―な川だね」と松山さん


山形で広河原を発見!

研修に参加させていただきありがとうございました。

以上キタザワのレポートでした。

金杉の明ヶ島キャンプ研修レポート

2018年5月25日-26日、マツヤマデザイン(以下MD)は明ヶ島キャンプ場へ研修という名のキャンプへ行ってきました。
今回のメンバーはMDスタッフの松山さん、マサさん、高野さん、大庭さん、北澤さんと私、そしていつも同行してくださるカメラマンのゼキさん、私が入社する前にMDメンバーだったという佐藤瞳さんと、インターンの土井さんの9名です。

私は明ヶ島キャンプ場でのキャンプは二度目。今回も色々な発見や出来事があったので、レポートしていこうと思います。

まずはざっくりと研修のスケジュールを以下に。
【1日目】
9:00 会社集合組、出発
9:45 食材等買い出し、キャンプ場へ出発
11:00 キャンプ場着、タープ立てたり、テント立てたり…
13:00 お昼ごはん(お手軽な冷凍チャーハンとレトルト麻婆豆腐です!)
15:00 フライのキャスティング練習
16:00 夜ごはん(すき焼きです!)
18:00 松山さんの妖怪講義
20:00 妖怪講義の実習(!?)
21:00 講義終了、宴会、就寝。
【二日目】
7:00 起床
7:30 朝ごはん(冷え冷えソーメンです!)
9:00テント片付け
10:00アマゴの放流
13:00現地解散

とこんな感じのスケジュールでした。今回の研修のメインイベントはなんといっても松山さんの妖怪講義。いったいどんな内容なのか行く前からドキドキしていましたが、講義後の私は何を考えたのか、それは後ほど説明させてもらうとして、まずはこちらから↓

■二度目のキャンプ

前回、明ケ島-ならここトレイルでのキャンプを経験して、「こうすればいいのか、次回はこうしよう」と思った改善点があったので、今回はそれらをいくつか実践してみました。
たとえば、登山靴は脱いだり履いたりがめんどくさいから、サンダルも持って行こう、とか、寝る時に枕がなくて寝づらかったから、上着やタオルを枕替わりにしよう、とか、あと憧れのマイバーナーを持って来たりとかをしてみました。とても小さいことですが、前回よりも少し成長した自分、以前よりも快適にキャンプができいてる自分に少し満足している私です。

それと、もう一つ改善を試みたのは「挨拶」です。日頃から松山さんには挨拶の大事さを教えられています。特にアウトドア中、野外にいる時などは、大きな声で挨拶をしないといけない、相手に聞こえないのは挨拶ではない、と教わっていましたので、今回はいつもよりちょっと声をはりあげ気味に挨拶をしてみたつもりです。その意識を持って他の方々を観察してみると、なるほど松山さんもマサさんもゼキさんも、とってもハツラツとした大きな声で挨拶しているなぁ、ちゃんと意識してそうしているんだろうなぁ、と改めて関心してしまいました。元気に挨拶されて嫌な気持ちになる人はほぼいないでしょう。私の挨拶も相手に気持ちよく届けばいいなぁ、と思った瞬間でした。次回はもっと率先して大きな声であいさつしたいな、と思います。

キャンプではメンバーの他にも色々な方にもお会います。今回は山田の皆さんとお魚を持ってきてくれるトツカさんにお世話になりました。

話は少しそれますが、 「リベンジする機会を与えてくれる」のがMDの良いところだと思っています。 大人の社会では「アイツはああいう人だからしょうがない」と言って他人の欠点には目をつぶることが大半ですが、MDでは 自分に足りない部分はしっかり教えてくれて、どうやって正していくべきかの改善方法も教えてくれる。こんな会社はなかなか無いと思うのです。足りない部分しっかり教えてくれる、気づきを得て、修正をしようと試みて、少し成長する。この流れを作ってくれるのがMDの良いところだと思っています。成長には痛みも伴いますが、それだけ親身になってくれる方々がいるMDは素敵です。

さて、前回からの改善を行なってみた私ですが、今回新たな気づきというのもありました。

たとえば、キャンプ道具にはたくさん種類があるけれど、共通点もいくつかあるということ。テントやタープ等の布物をたたむときは、まずは四角くなるように折る、そして収納される袋の大きさをイメージしたうえで折りたたむ、だとか、支柱につかうパイプは、中のゴムに負荷がかからないように真ん中から折る、だとか。灯油を使ったランタンなどに火をつける時はポンピングして圧をかけることが必要だ、などなどです。

ランタンの使い方をレクチャーしてくれる松山さん

それから、私はコーヒーミルを忘れてきて、「これじゃあ楽しみにしてたコーヒーが淹れられない!」と絶望していたのですが、ゼキさんが「ミルが無くても手でつぶして、空き瓶でゴリゴリやれば挽けるよ」と教えてくださり、実践してみたら良い感じに豆が砕けて、美味しいコーヒーを飲むことができた、というエピソードも。

私なんかだと、一つ道具を忘れたら「ああもうダメだ!予定通りにいかない!」とすぐに絶望してしまいますが、アウトドアに慣れ親しんでいる人たちは、「どうやったら上手くいくのか、何か方法はないか」という所まで考えを巡らせられるのだなぁ。自然の中に身をおいて、便利すぎる世界から一歩離れると、そういった発想が必要になるし、その発想は仕事や日々の生活をする上でもとても重要であるなぁ、と感じた出来事でした。ゼキさんに感謝です。

 

 

 

■妖怪講義の感想

講義の内容については書きませんが、妖怪の成り立ちについてはとても興味深いものでした。ハッキリと言葉にできないモヤモヤした気持ちを、人はどうにかして表現して、他人と共有したいという欲求があるのでしょう。みんなが潜在的に持っているモヤモヤをくみ取って表現してやることがデザインの使命であると感じました。その核となる目的がハッキリしていれば、アウトプットとしての表現方法は何でもいいのかもしれません。「妖怪」のように言葉で名前を与えれば、はっきりとした拘束力を持ってイメージを確定することができるだろうし、歌や写真のように、答えはハッキリ言葉では伝えなくとも共感を得ることもできるでしょう。私はどのような手法でモヤモヤを形にしていけるのか、今後色々と挑戦してみたいな、と思いました。
ちょっと講義の本筋からはそれますが、妖怪が妖怪として確立するまでの成り立ちは、まさに現代のオタク文化と同じだな、と思いました。粗削りな元ネタがあって、それに興味を持った熱意のあるクリエイター(いわゆるオタク)が二次創作をして、いわば同人誌的なものがアングラな世界で流行り、「俺はこう描く、私はこうする」みたいな感じで大勢が盛り上がって、知らないうちに一般的なものになっていく。インターネットなんてない時代から、日本人は同じようなことしてるんだなぁと思うと、オタク文化は実に頼もしいものに感じられてなりません。

■妖怪講義の実習の感想

(実技内容は社外秘のため、詳細はお伝えできないのが残念ですが…)結局のところ、妖怪は人間の恐怖心をうつす鏡のようなものなんだろうなぁと思います。心を落ち着かせていれば漠然とした不安は消える。この実習を通して、思いがけず「studey to be quiet」の教えについても触れたような気がしました。
この実習の時間にもう一つ思ったことは、「月明かりがどれだけ美しいか、心のよりどころになるか」ということです。暗い森の中で月明りと星空を見ると、とても安心できました。やはり人にとっては光は必要不可欠で、心のよりどころになるものなのですね。これだけ電気の明かりに囲まれた日常生活ではなかなか感じにくい感覚でした。


実習後にみんなで囲んだ焚火も、とても思い出にのこる素敵な時間でした。その時食べたマシュマロも最高に美味しかったです。

■明ケ島キャンプ場について

文明的なものといったら自販機くらいしか見当たらない、明ケ島キャンプ場はそんなところです。動物の気配も本当に身近に感じられます。今回はテントを張った場所の目と鼻の先の場所にカモシカが現れました。本部の前には鳥の卵が、川には魚やカニもいます。ここで過ごすと遊び方もワイルドになってきます。罠をしかけてカニを捕まえてみよう!(今回は失敗に終わりましたが)とか、ロープを使ってその辺にある崖を降りてみよう!だとか。普段からアウトドアで自然にふれあっている松山さんは、自然の中での遊び方もよくわかっているし、クリエイティブです。遊び方ひとつとっても、このような自然に囲まれた非日常空間では新鮮な気づきがありますね。

 

 

 

崖をスイスイ降りていく松山さん
デッキで自然を満喫するお二人。

また、明ケ島キャンプ場には管理釣り場があり、そこにアマゴを放流しています。勢いよく元気に川の中に消えてゆくお魚たち。私がフライフィッシングのスキルを上げてちゃんと釣れるようになったとき、今回離したアマゴはどれだけ大きくなっているのだろう、私のキャスティングに答えてくれるのだろうか、と未来に思いを馳せる私です。

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と、今回もたくさんの楽しみと気づきと学びをもらったキャンプとなりました。
この気づきを生かして、次回はもっともっと楽しく快適なキャンプができたらいいな、と思います。

一緒にキャンプをしてくれた皆さん、面白い講義を用意してくれた松山さん、いつもキャンプ場でよくしてくれる山田のみなさん、楽しいひとときをありがとうございました。

以上、金杉のレポートでした。

炭焼きの杜キャンプ2018【マツヤマデザイン 研修 キタザワのレポート】

5/25-26 炭焼の杜 明ケ島キャンプ場での研修レポートです。

今年もマツヤマデザイン(以下MD)の5月の研修キャンプが行われました。

MDに入社してから一年経ちました昨年もこの時期にキャンプをしました。夏にも広河原に行ってテント生活をします。

疑問に思っていることがありました。MDでキャンプの研修を行うって、なぜなんだろう?

「デザインをやる上で、キャンプは役に立つんだよ」
「みんなでご飯を食べたり飲んだり話したりするのって楽しいじゃんね」
というようなことを、マツヤマさんはよく言っています。そーだよなぁとわかる部分もあり、わかるようなわからないような、なんだかもやもやとした部分も自分の中にあるのを感じており、それについて今回のキャンプで考えてみようと、個人的な目標をこっそり立てていました。

キャンプをするには準備が必要です。仕事をすこし前倒したり、整理しておいたり、時間を作ってキャンプに行く必要があります。準備も、毎回同じものかというとちょっとずつ違いがあり、何をしたいか、どのテントで寝たいのか?それに必要なものは…と色々と、行く前から考えることが楽しみにつながっていきます。時間の使い方を学べるという点は1つありますね。



マツヤマ講師による、妖怪についての講義が夜に行われました。

科学や神様でもなく、その他のカテゴリに属さない、カテゴライズできない何か…

そこに存在する、何か。それが妖怪

こわいものや恐れているもの、見ないようにしているいやなもの=妖怪を感じることが素敵なものを感じることにつながる。より深みのある考え方ができる。

言い表せないものに言葉や形を与えることがデザインだというお話でした。

どんなに技法を学んでも、本当に大事なものは感じる心であり、同じような写真を撮ろうとしても圧倒的な差がでるのは感じるセンサーの違いだという話もありました。アンテナを色々なところに向ける必要があります。

講義の後に行われた実技では、本能的に自分がやりたいことや欲しいもの、素敵なものがより鮮明になるような気がしました。なんだか死を意識するような体験でした。

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2日目にはキャンプ場の横の川に、魚の放流もしました!元気な魚達、これからすくすくと育っていってほしいです。


魚の模様ってまばらで不思議ですね。

自分は人の心に響く何かを作れているのか?ライフスタイルを考え直すキャンプになりました。

人を感動させるものを作るには、自分も感動できるものを体験していく必要があります。もっと人生の中で、ステキを頭の中に入れたり、感じる生活を送るにはどうしたらいいのか?

人工物だらけの生活から少し離れて自然に囲まれると、理屈抜きの美しさや素晴らしさを感じる事ができます。それとは逆に、気をつけなければいけないこわいものも肌で感じる事ができます。登山のときに遭難しないようにすることとか…想像しやすいですね。

そういった体験からの学びがあることが
キャンプ研修をする理由の一つなんだろうなと感じました。

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↓以下は今回のキャンプの様子です。


なんだかちょっと曇り空のなか集合!
今回はインターンのドイさんも参加しています。

みんなでテントをたてます。
天気も良く暑い位でした。


私とカナスギさんは空中テントで寝ました。
タープ無しだとこんな景色です。木々の中で浮いてるんです!
気持ちいいです。


空中テントで2人で寝ると、より親密になれると思います。
一人で昼間に寝るのにも、いい感じです。


ピラフと麻婆豆腐っていいですね。
ゆったりしたこのメンバーならではのおいしさも感じられます。


すき焼きキャンプは◎です。



フライフィッシングの練習も少しやりました。
川はまだ冷たいです。


カニとりもやってみましたが…今回はかからず。エサは鶏肉です。


ダバダデッキはコーヒーを飲むのにいいらしいです。


たき火で大きなマシュマロを楽しみました。



放流の魚はこんな風に運ばれてきます。

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次のキャンプではより積極的になること、
素敵な瞬間を撮れるようになることをプチ目標にしたいと思いました!

今年も参加させていただきありがとうございます

以上キタザワのレポートでした。