2021年11月2日
【訪問医療のことについて】
【在宅で医療を受けることについて考えてみた】
【思い出したり、想像してみた】
【きっと素敵なことだ】
【これからの選択枝としてアリだと僕は思う】
【そのために頑張っている人がいた】
【サンダーバードの秘密基地みたいな医院】
【オモシロイ人見つけた】
【磐田スゴイぞ】
昨日、ご縁があって、磐田市にある「在宅医療クリニック」を訪ねました。
病院なのかな…と思って行ったのですが、まず驚いたのは、僕が行ったのは18:30、普通の街の病院ならほとんど人がいない時間。
駐車場がいっぱい…。「なんだここ?」とビックリして入って行ったら、ほとんどはそこで働く人たちが、18:30にたくさんいて、大きな部屋で相談していたりする(後で分かったけど、明日の行動の予定や報告をしていた)。駐車場一杯の車はそこで働いている人たちの車だったのだ。
お医者さんの福本さんの話を聞いて、院内を見せてもらった。
2階建てで複雑な作り、いたるところに、訪問診療の為の機材やセットがあって、まるで緊急出動する為の消防署のようだ。
ここを基地として、エリアの患者さんのところに毎日出動し、患者さんを診療し、ネットを使い情報をシェアし、チームとして日々活動しているのだという。
福本さんはもともと外科の先生、大きな病院でムツカシイ手術をしたりしていたのだけど「在宅医療」の病院を作るべく、数年前に開業したという。
「在宅医療」って知ってますか?
僕は初めて話を聞いた時、「それは絶対いいことだ」とぼんやり思った。
昨日、改めて福本さんに話を聞きながら、聞いた後、頭の中でイメージしてみた。
あくまで素人の僕の想像だから間違っているところもあるかもしれない。
でも、聞いた話をつなげ、想像し、イメージしてみた。
歳をとって、例えばガンや大きな病気で、入院を長くしなければならない人がいる。ずっと入院している。
入院している理由は様々、長い人で数か月や一年病院のベッドで時を過ごす。そのままずっと病院に入院したまま亡くなっちゃう人もいる。
手術や集中治療室など、どうしても設備の整った病院に居なければならない場合を除いて、寝たきりのお年寄りや患者は「できることなら」自分の最も心安らぐ場所である「自宅」で過ごしたいと願うと思う。
そこに愛する家族、奥さんや子供がいるならなおさらだ、一人暮らしの人だって、自分の家が一番落ち着くかもしれない。僕ならそう思う。知らない人がたくさんいて一人より、居なれた自宅で一人の方がいい。漫画もあるしアマゾンプライムも見放題だ。
でも、ほとんどの人は、病院のベットで、知らない人に囲まれて、ベット回りの数メートルの自分のエリアで、長い時を過ごす。
出来ることなら自分の家に居たいよなぁ…。
そもそも気が落ち着くもん。
ましてや、誰にも訪れる「最後の時」を迎えるまでの、残された貴重な時間、それが数か月でも数年でも、数日でもいい、愛する人と過ごす、自分だけの空間「自分の家」に居れたらと、僕だったら思う。
でも、今のほとんどの病院や患者さんはできない。
なぜか?
それは、きっと、お医者さんもいて、看護師さんもいて、最新鋭の機械の揃った専門の場所である「病院」の方が効率的だし、診察するのに時間もかからないし、検査機器もあるし、合理的だからだ。
極端な言い方をしちゃうと(もちろんそれだけじゃないだろうけど)「治療する側にとって都合がいい、やりやすい」からだろうと思う。
だったら、お医者さんが、自宅に行っちゃえばいいじゃないか!?患者さんの様態にもよるけれど、自宅で病院に入院しているくらいの医療サービスを受けることが出来れば、患者さんは、病気の人は、寝たきりの人でも、自分の安心できる自宅という、一番心休まる空間にいることが出来るじゃないの?
やっちゃえ!
というのが、「訪問診療」なのだ。
昔は焼いたばかりのアツアツのピザがお店に行かなければ食べれなかった。自宅の居間で映画見ながらピザ食べるなんて無理だった。「ならば届けちゃえ」とピザーラやドミノが配達始めたから、僕は出かけるのが面倒な雨の日にアマプラで「ワイルドスピード」や「キングダム」とか「呪術廻戦」や「東京リベンジャーズ」を延々と見ながらピザを食べることが出来る。心休まるシアワセな時間である。
それを医療でやっちゃおう、というのが訪問診療なのだ。
あえてやり難いことをやる、診療する側からすると、あちこち場所を変え、移動し、決して十分なスペースや機材が無いアウェイで仕事をしなければならない。大変である。
もちろん、医療だから、ピザほど簡単ではない、様々な患者さんの様態があるし、専門医も必要だし、サポートするスタッフ、患者ごとに必要な治療するための道具や設備もバラバラ、巡回する為の車の移動ルートなど、課題はたくさんある。
それらを、工夫と最新のITと技術とチームワークで何とかしちゃおう!ということを福本さんはやっていた。
何のために?
それは、「その方が患者さんが安心するし、幸せだから」というのが答えだった。
その為に、設備やスタッフや法律や制度や認可や道具やコロナや災害時や、ありとあらゆる大変で面倒なハードルをえいえいとクリアしていくつもりだという。
素敵やんけ…。
あなた…、大きな病院で待ち構えて診察していることも出来たろうに…
わざわざ、先例の少ない、
困難なことにチャレンジして笑っている。
工夫したり、きっと口には出さないけれど失敗もあるだろう。
僕はこーゆー人が好きだ。
ここ数年、僕は親しく尊敬する人を立て続けに失った。
逝ってしまった。
さよならの時は誰にでも来る。
何でもないような、普通に流れていた時の、なんでもない会話の、愛しくなるような大切さを何度も噛みしめてきた。
川原に座って「なかなか釣れないっすね」とか言いながらペットボトルのお茶飲んで紅葉の葉がハラハラ落ちるのを見ていた時間や、朝、部屋を訪ねると米を炊いてくれ、一緒にコーヒーを飲みながら本の話や仕事の話をしてくれた時間。力強い掌でガシッと笑顔で笑ってくれたあの笑顔を僕が見たのは。
「病室じゃなかった」。
「その人がその人でいる為に、必要な空間」があるのだと僕は思う。
病気になっても、たとえ入院しなければいけないような病状であっても、自分の愛する場所、家や家族と共に過ごすことが出来るという選択枝があってもいい。
僕はそう思った。
その為に、いろいろ大変なことがあるけれど、その大変さを、困難をクリアするのをニカニカ笑って楽しんじゃう福本さんがいた。
テーマの一つに「防災」があるという、自宅で在宅医療サービスを受けている人を災害時にどう守るか?訪問医療を非常時にどう続けるか?僕のアウトドアの知識が少しでも役に立つなら力になりたいと思う。
いやはや、磐田に面白い人いる。こんな病院がある磐田すごいなぁと思った。
みなさんも、自分の時や、ご両親が入院するとかって時の為に、頭の片隅に置いておくといいと思います。
自宅で入院並みの医療が受けれる可能性のある「在宅医療サービス」ってのがあることを。
「こーゆーのもあるってことをお友達に伝えて下さいね」って別れ際に、福本さんが言っていました。だから書きました。秘密じゃないのね?言っちゃっていいの?モチロンです。という会話がありました。
いろいろ大変なこともあるけど、世の中は悪い事ばかりではない。
今日も「磐田在宅医療クリニック」では、福本さんが考えた、複雑怪奇な秘密基地みたいな医療の拠点から患者さんの自宅にお医者さんチームが今日も出動するのだ。がんばれ!僕は応援しているのだ。
磐田在宅医療クリニック
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