立派な赤松が植えられた庭園に降り注ぐ光は、障子に落ちるとしっとりします。
わたしが座る縁側には、160年前から変わらない、優しい風が吹き抜けます。
「松ヶ岡」に飾られた扁額には「以善堂」という文字が書かれています。
これは、「ここに善い行いをする人が集まり、善い行いをする人を育てる場」という意味。
い草の匂いがする畳の上で、「私ができる善い行いとはなんだろう・・・」と、しばし考えてみたくなります。